痛くて挿入できないのは処女膜が原因かも?

痛くて挿入できないのは処女膜が原因かも?

「性交時に痛みが強くて挿入ができない」「入り口がきつくて入りづらい」といった症状でお悩みではありませんか?そのようなお悩みは、もしかしたら「処女膜強靭症」という症状が引き起こしているのかもしれません。ここでは、挿入時の痛みの原因となる「処女膜強靭症」について解説いたします。痛みの理由や対処法を知ることで、お悩みの解消に役立てばうれしく思います。

そもそも処女膜とは?

処女膜とは、膣の入り口付近にあるヒダ状の粘膜のことです。ヒダは、伸び縮みする性質を持っており、ヒダの内側がくっついて開口部を狭めるような形になっています。中央には指一本分くらいの穴が空いているのが一般的です。処女膜の形状や厚みは、人によってさまざまに異なります。

初体験のときには、処女膜が破れて痛みや出血があると思っている方も多いようですが、出血しなかったり、痛みをそれほど感じない人もいます。また、処女膜は、ハードな運動やタンポンの使用などによって破れるケースもあり、初体験で必ず破れるというわけではありません。

処女膜強靭症だと挿入ができない理由

処女膜強靭症とは、処女膜と呼ばれるヒダが厚く硬くなってしまうことで、先天的なものであると考えられます。ヒダの厚みや硬さから、膣口が狭く伸びにくくなっているために、性交渉の際には強い痛みを感じ、出血を伴うことがあります。そのため、初めての際には挿入ができないケースもあるようです。

ただし、月経の経血が排出される際などに支障はなく、性交渉以外で問題はありません。本来、処女膜には伸縮性があるので、初回に痛みや出血があっても、回を重ねるうちになじんで痛みを感じなくなることがほとんどです。しかし、処女膜強靭症の方の場合、何度経験しても痛みを感じるため、性交恐怖症や難産の原因になることも考えられます。

処女膜強靭症は処女膜切開術で治療できる

処女膜強靭症によるお悩みは、処女膜の切開や切除によって膣口を広げる「処女膜切開術」で解消できます。当院の「処女膜切開術」は、1時間ほどで済む体に負担の少ない治療で、日帰り手術が可能です。また、眠っている間に手術が終わる静脈麻酔を採用しており、料金も静脈麻酔込みの設定にしています。術後の痛みはほとんどなく、1ヶ月ほどで性交渉ができるようになります。

性交時の痛みの原因には、処女膜だけでなく膣口が硬くなっていて挿入できないケースがあります。このような場合には、合わせて「膣口形成」による除去治療を行うことも可能です。比較的簡単に治療ができるので、悩みを一人で抱え込まずに、まずはクリニックなどに相談してみましょう。

処女膜強靭症の治療について

性交渉は心的なケアも大事

性交渉に関する痛みで悩まれている方の中には、処女膜には問題がなく、実は、精神的な問題で性交痛を感じるケースも多く存在します。性交渉に入る場面において、緊張状態であったり、恐怖心があったりすると、これらの心的な要因によって膣内が濡れていない状態のまま挿入されてしまうことがあります。膣内が十分に濡れていないと、摩擦などで損傷し、痛みを伴うケースもあるので、性交時にはリラックスしてパートナーとの営みを楽しめる環境をつくりましょう。そのためには、痛みなどの問題や希望を話し合うなど、お互いを理解し合うことが大切なのではないでしょうか。

性交時の痛みは、なかなか相手に伝えづらく、人に相談しにくいお悩みです。しかし、痛みに耐え続けることは、心身ともに良くないことです。ましてや、処女膜強靭症であった場合、無理に性交渉することで大量の出血を伴うこともあるため、症状を放置するのはとても危険なことでもあります。性交痛でお悩みの方は、一人で悩まずに、まずはご相談ください。当院では、専門の医師によるアドバイスや解決策などのご提案を行っており、お悩みが解消できることを心から願っています。